個性的な二方向階段のある玄関ホールを設けた、２階LDＫの家

　「階段が途中の踊り場で二方向に分かれて上へと続いていく…そんな西洋の映画に登場するような階段が我が家に欲しい」。お施主様であるS様のこの一言から、今回のプランはスタートすることになった。設計を担当したのは、株式会社エズファミリアの一級建築士、川堺さん。ヨーロッパや北欧デザインに造詣が深い川堺さんが以前設計した住宅を見て、Ｓ様は我が家の新築を依頼することにしたという。

まず、お施主様が何よりもご要望されていた「二方向階段」は玄関ホールに設置することで、ホールの吹き抜けを二方向に分かれた階段が上へと続いていく、まるで映画のワンシーンのような光景を演出した。１階の中央にこの階段と玄関ホールを設けたため、１階には他に洗面、トイレなどの水回りや主寝室、納戸などを分散して配置。その分、２階には大きなスペースが生まれ、家族が集まるLDKは広くて開放的な空間を設計することができた。さらに、LDKへの陽当たりの良さや、隣地や道路側からのプライバシーへの対策ができる点など２階にLDKを配置するメリットは多く、こうしてＳ様の個性的な要望を取り入れつつ、毎日の暮らしやすさも兼ね備えた住まいづくりが完成したのである。