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住まいづくりcolumn

ライトコートから広がる 光と開放感に包まれる家

素材の質感を生かした、経年変化を楽しむ家づくり

 モルタル仕上げの壁にスレート板を使用した寄棟の屋根。シンプルで素材の質感を前面に出した外観は、施主であるS様の好みに合わせたもの。そこに四角い木箱のような形状の棟を組み合わせることで、遊び心をプラスしたデザインに仕上げている。しかし、この住宅を設計・デザインした「アーキガレージ設計事務所」の我山さん曰く、こうした素材選びや外観デザインは、数年後の経年変化による家全体のデザインの調和を見越したものだったという。実際に建築から約2年経過した現在では、時間の経過とともに全ての素材の質感が調和し、経年変化による深い味わいを纏う建物になっている。

家の中に足を踏み入れると、高い天井とハイサイド窓から光が差し込む開放的な空間が広がる。外部に面した開口部は大きくしたくないというご要望もあり、十分な採光を確保するため、家の中心に光を取り込む中庭「ライトコート」を設けた。そのおかげで、頭上から差し込む光が家中に広がる。実はS様、好みなどの簡単な要望以外は我山さんに任せっきりで、こうしたアイディアも含め、最初の提案からそれほど大きな変更もなかったという。一見、個性的なデザインに目が行きがちなS邸だが、その設計の本質は住む人の暮らしやすさが最優先、そこにデザインをフィットさせていくという「住む人本位」の考え方。我山さんは、いつもその点を最も大切にしているという。


 

Post:2023.10.17