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住まいづくりcolumn

二世帯で暮らす程よい距離感の住まい。             若奥様が楽しく子育てできる家

楽しく生活する仕掛けがいっぱい詰まった平屋

 車がすっぽり収まる大きな屋根が張り出たエントランス。カーポートとポーチが建物と一体化した外観が印象的なS邸は、一棟の平屋であるが、隣接する親世帯のはなれとつなげて母屋を建て替えられた。住まい手は子育て真っ只中の子世帯のご家族。設計はLIC・山本建築設計事務所の山本さんによって手掛けられた。プランづくりにあたって山本さんは、①程よく距離を設ける(普段は音、視線が互いに届きにくい)、②子供が行き来しやすい、③奥様が楽しく暮らせる、④子供が楽しく遊べるといった点に留意した。

 具体的には、機能的な建物と一体のカーポート&ポーチ、生活動線と家事動線に関連づけた収納と水廻り設備などの配置。天井高を高くすることで、勾配屋根の開放感を得ながら子供部屋を中二階につくり、その段差の床下は広い遊びスペース(将来は床下収納にも)として活用するなど隅々まで山本さんのアイディアが注がれている。住まう方の目線で見なければ出てこない配慮、とくに二世帯住宅ではその理解・経験のなせるわざといえよう。山本さんの予想通り、小さなお子様は〝回れる間取り〟に夢中で駆け回っているそうだ。

   

Post:2023.08.08