住まいづくりcolumn
圧倒的な開放感が広がるコートハウス 海を臨む別荘
海を一望できる風景を取り込み
人と海の繋がりを追求した額縁のような空間の家
目の前に広がる青い海と空。今回の設計を担当することになったアーキテクトシックスの六鹿さんは、建築予定地であるこの地を訪れた際、真っ先に「この絶景を邪魔することのない、控えめな額縁のような設計」の必要性が頭に浮かんだという。そんな眺望に恵まれた今回のお宅は、都会の喧騒を忘れさせてくれるゆったりとした時の流れを愉しむための別荘。自然の雄大さを感じながらどこまでも続く開放感に包まれる。六鹿さんは、そんな人と海が織りなす非日常を大切にした家づくりのあり方を自問自答し続け、デザインに反映していった。それは、リビングでくつろぐひととき、ベッドルームで朝目覚めたとき、バスルームで日々の疲れを癒すとき…家の中で過ごすどのシーンにおいても変わらずに追求されたのである。
今回のお宅には、周囲を囲い込みプライバシーはしっかりと守りながら開放感のある空間を生み出す、六鹿さんが得意とするコートハウス設計のノウハウが活かされた。それは室内だけにとどまらず、テラスにはインフィニティプールをレイアウト。プールの水面は一日の移ろいをセンシティブに映し込み、海とそのまま繋がっていくかのような自然の豊かな表情を魅せてくれるという。週末にはそんな自然の優しさや厳しさに触れることで生命力を呼び覚まし、リフレッシュした心身で日常への活力を蓄える。六鹿さんはこの家にそんな願いを込めて設計したという。
Post:2024.04.16